★ こんなアプリがあったんだ
この夏にガラケーをスマホに替えてから、いろんなアプリを試していた。
5年ほど使っていた8インチのアンドロイドタブレットが、ちょうどバッテリーの寿命だったのか、スマホを買ったのと入れ替わるように天に召されてしまい、買ったばかりのスマホでどこまで代用できるか確認していたのだ。
そんな中で、スマホで蔵書管理するアプリがあると知った。
スマホで? どうやって? なんでわざわざスマホで?
最初は意味が解らず、疑問に思いながらもおすすめ品として名前の挙がっていた「蔵書マネージャー」を試してみた。
感動してしまった。
スマホのカメラで本の裏表紙のバーコードを写すだけで、書誌情報が書影とともにあっというまに登録できてしまったことに。
自分としては、まさに「目からウロコ」の状態だった。
アプリとしてはかなり前からあったようなのだが、スマホをバーコードリーダーにしてデータベースと通信連携させるとうい使い方が自分の意識の中に無く、まったく認知していなかったのだ。
読書が趣味と自認してはいたが、もうだいぶ前に「買った本を全部読む」ことを諦めて、それでもまだ遠慮気味に買い続けていたので、いまさら蔵書管理なんてできるはずもないと思っていた。
はるか昔にカードで管理できないかと試してみたことはあるが、ぜんぜん続けられなかった。パソコンで管理することも考えてみたが、データ入力の苦労を想像するだけで絶対無理と思った。
なのに、こんな簡単に、データ登録ができてしまうアプリがあっただなんて。
もう、感謝カンゲキ雨ARASHI。
★ 試してみよう
さっそく紹介されていた代表的なものをいくつか試してみた。蔵書マネージャー、Readee、Bookshelf、ブクログ、読書メーター等々。
データベースソフトとしての観点からは無意味だなと思いつつ表紙書影を並べて眺められるのはコレクター心をくすぐられるものだったし、でも当然ながらリスト表示は絶対に必要だし。作品名や作者名での並び替えや検索も必須だろう。未読小説の管理が主目的だったので、できればあらすじ等が確認できるととても嬉しい。データを外部出力して別途編集できれば後々使い勝手がいいだろう。
10冊づつくらい登録してこれらのポイントについて試用確認してみた。
ブクログと読書メーターはウェブアプリとしての側面が強くSNSでの交流や紹介に重点を置いているようだった。データのローカル保存と登録方法の豊富さでは蔵書マネージャーが群を抜いていたが、あらすじの表示では Bookshelf と Readee の2択となり、作品名・作者名での並び替えや検索においてはカナデータを保有する Readee に軍配が上がった。
Readee は、登録データのバックアップをクラウドの Dropbox に csv 形式で保存できるが、スマホ本体のローカルデータを直接編集することはできなかった。ま、Dropbox 経由でなら登録データを編集できるので、ひとまずは Readee を使ってみることにした。
使い始めてみると、Readee は登録検索のキーワードに制限がなく、バーコードの付いてない本でも新旧ISBNコードやシリーズ名等で検索できたので思ったより登録がはかどり、10日間で2千冊余りを登録することができた。
さすがにこのペースで登録していたら本が1冊も読めなくなってしまったので、今後の登録作業にあたってはペースダウンすることになるが、時間をかければ全ての蔵書を登録することも夢ではないと思えた。
まあ、気長にいきましょ。
★ データの問題
Readee は楽天グループが作成したアプリで、楽天ブックスが登録のためのデータベースとなっているのだが、Dropbox にバックアップされたデータを確認してみると想像以上にバラつきがあった。
Readee は53項目のデータを管理していたが、大きな問題点は title、subTitle、contents、この3項目の中身だ。
同じシリーズであっても title と subTitle が入れ替わっていたり、subTitle と思われる内容が contents に入っていたりする。しかも Readee では contents は表示されないので、バックアップしたデータを直接のぞいてみないとわからない。出版社からの提供データがふぞろいなのか、楽天ブックスのアルバイトの入力が統一されていないのか。
そのほかにも、半角と全角、アラビア数字と漢数字、スペースやカンマや括弧の有無など、表記の揺れもみられるようだ。
Readee のアプリレビューで、並び替えが思ったとおりにならない、といった報告があるのはこのためではないかと思われる。
これらの問題については、登録したデータを自分なりのルールで表記統一しないことには解決できないのだろう。
筆者においては、本棚1段分を登録ごとに、エクスポートしたバックアップデータの文字コードをUTF8からシフトJISに変換してエクセルにCSV型データとして読み込み、確認・修正したのち再度文字コードを戻してからインポートし直している。
ちょっと手間だが、これでシリーズ作品がきれいに並んでくれる。
また、itemCaption ――あらすじ等がデータ元に登録されていないものについては、グーグルレンズを使って書籍自身からOCRテキスト化し、個別に追加登録している。
★ 楽しい♪
次は何を読もうかと登録データのあらすじ等を確認しながら選んだり、書影表示させてながめているとちょっと楽しくなってしまう。並んだ表紙がつながっていたりペアになっていたりした時にはなおさらだ。
そんなときの私を見て嫁サンは、なに変な顔してんの気色わるい、とのたまうが、まあ、甘んじて受け入れておきましょう。
ニマニマと、端から見れば確かに気色わるい顔してるんだろうから。