本とエンタメ、あとパソコンにスマホも

好きなことだけやってます。

シン・図書館

 

★ タイトル御免(^_^;)

 読んでもいない本をさも読んだかのように語りたいグータラ女子高生と彼女を取り巻く個性的な友人たちが本について語り合うゆる~いマンガ「バーナード嬢曰く。」(施川ユウキ作、「ド嬢」と略すらしい)は、読書子にはファンが多いのではないかと思う。
 その第5巻に収録された第78話に、自宅に増えすぎた本をどうすればいいのかとみんなで悩む話がある。
 「一度読んだ本は手放す」「読みたいときだけ一時的に所有できればいい」「できれば無料で」などと好き勝手なことばかり言い合っていたら、そんな都合のいいシステムがもう既に実現されていることに改めて驚くというエピソードだ。
 もちろん、図書館である。

 

 転職して仕事のストレスがなくなり、読書の時間も十分にとれるようになったが、収入が三分の一以下になってしまった。
 自分の時間を自分のために使えるのはたいへん快適で、夜中の2時に目が覚めて今日の営業数字をどうしようかと思い悩むこともなく心穏やかに過ごせるようになったのは良かったが、以前のように「これは9割がた読まないだろうなと思いつつ、それでも一応買って積読すること」は、さすがに躊躇するようになった。
 そこでふと思い出したのが前述のマンガであり、図書館だったわけだ。
 あぁ、趣味が読書で本当に良かった。お金かけなくても楽しめるじゃん。

 

★ オシャレ!

 先日、2年ほど前に移転新築されていた地元の図書館に、やっと行くことができた。
 前々から一度行ってみようとは思っていたのだがなかなかタイミングが合わず、ようやく行けたと思ったら特別休館日だったりしたこともあった。
 小学生の頃から知っていた図書館といえば、路地の先の奥まった場所にある古ぼけた四角いコンクリートの塊で、窓なんかもってのほか、本を日焼けさせないよう採光を最小限に押さえた薄暗い建物だったが、新しくなった図書館は、北面と西面がガラス張りでとても明るく、全館吹き抜けの広々としたおしゃれな建物になっていた。

 通常の貸出業務は電子化によりセルフサービスとなっており、自動貸出機に貸出カードのバーコードを読み込ませ、電子タグが貼付された本を重ねて置いて冊数を入力すると貸出票が印刷されて手続き完了となる。返却も、館内投入口に入れるとスベリ台の途中で電子タグを読み取って自動登録される仕組みとなっており、レファレンス等柔軟な対応が必要な業務に人員を集約して省力化を図っているようだ。
 一番うれしかったのが、自宅からネットで蔵書の検索や貸出予約ができるようになっていたことだ。
 「カーリル」という民間株式会社が展開する全国規模の図書館横断蔵書検索サービスがあるが、あらかじめ居住地域を選択して書名・著者名検索をかけると近隣の図書館の蔵書を表示してくれる。
 これがそのまま各図書館ごとの検索サービスに連携しているので、すぐにも貸出状況を確認して予約もできるようになっているのだ。


 文庫や新書を大人買いできるようになってからは図書館をあまり利用していなかったが、こんなシステムが使えるのなら、今はもう販売されていない本でも簡単に探してだして読むことができるじゃないか。

 

★ どこから借りる?

 転職した職場の隣にも市の第5図書館があった。
 小さな図書館なので蔵書数は少ないのだが、「カーリル」で確認した第1図書館の本を取り寄せできるかカウンターで聞いてみたら、同一市内だけでなく提携先であれば近県の図書館からでも取り寄せできるという。もう最高♡。
 自宅のパソコンやスマホから取り寄せ申請しておいて、後日メールで到着案内が届いたら借りに立ち寄っている。
 ただ、何度か試してみたところ、「カーリル」で検索しても表示されなかった本が、図書館個別のシステムで検索してみると表示されることがあった。蔵書データ整備のタイムラグが原因なのかどうか分らないが、注意が必要かもしれない。

 

 このサービスを利用して、現在、ある作家を全部読み尽くせるか試している。
 長編の7割くらいは買って持っているのだが、既に絶版になっている長編と短編が収録されたアンソロジーを上記の方法で順次取り寄せ、電子化コレクションしながら読んでいる。
 残念ながら、雑誌に掲載されただけで単行本としてまとめられなかった作品は、地方在住の今はどうしようもない。都内に住んでいた時なら国立国会図書館に行って雑誌のバックナンバーを閲覧して読めたのになぁ。
 あきらめないで、いつか機会があれば雑誌掲載分も読んでみたいと思っている。